2011年11月9日水曜日

サロン・ド・テ・アンジェリーナ モンブラン・デミサイズ、モンブラン・オ・ショコラ・リッシュ、メープルのモンブラン

店名 サロン・ド・テ・アンジェリーナ ウイング高輪店(Angelina)
商品 モンブラン・デミサイズ(473)、モンブラン・オ・ショコラ・リッシュ(494)、メープルのモンブラン(473)


横浜から一番近い品川のウイング高輪店へ向かう。EAST館はJR品川駅の階段下。









・モンブラン・デミサイズ
モンブランクリームを縦横へ積み重ね白いパウダーをのせた標準的なモンブランの形。あまり香りはしないが奥に甘くした栗のクリームが香る。フォークを入れるとモンブランクリームがねっとりし、生クリームはしっとりとして牧場で飲む牛乳に少し溶かしバターが入ったようなコクを持つ風味。底にあるメレンゲは密度が高く硬めに固まっていて、砂糖の甘味が強い。モンブランクリームは中核を持った力強いもので、口に入れて少ししてからその中心から同心円状に味が波紋状に広がっていく。舌触りは和菓子のねりきりのようで、最初は静かで中低域からじわーっと洋栗、シナモン、黄な粉、駄菓子のきなこ棒の味が出てくる。全体では口の中で、生クリームにねっとりした塊のモンブランクリームが分裂して浮いており、モッツァレラチーズが水に浮いているような印象を受ける。甘味がしっかりとして強く、余韻も黒糖や黄な粉の旨味を持った甘味が長く続く。甘味がかなり強いが黄な粉の風味などがコクと苦味を持ち、余韻にべったりとした甘味が残らないので嫌味はない。
商品説明:パリ直輸入のマロンペーストとレシピでパリの味そのまま。モンブラン・オリジナルというパリ店標準サイズは788円。

・モンブラン・オ・ショコラ・リッシュ
練りタイプのチョコレートソースの香り。やはり黒糖と黄な粉が味わいのベースにあり、コッテリ、ねっとりとしたチョコクリームが低域に5cmぐらいの層を成してズズズっと舌の奥へと進んでいく。モンブランと同じぐらいの強い甘味で中盤以降までチョコのボリュームが大きく支配するが後半にチョコの風味が抜けてくると少しモンブランの味わいが出てくる。
商品説明:2種類のフランス産マロンペーストにショコラパウダーを練り込んだ香り豊かなチョコレート風味のモンブラン。

・メープルのモンブラン
ホットケーキ用と称されて一般的に販売されているメイプルシロップに醤油が数滴入った香り。その香りの裏には黒糖や黄な粉が香る。やはりモンブランと同様にねっとりとして甘いが、最初から最後まで静かで甘味の塊が襲ってくるようなボリュームは他よりも小さい。他と比べれば甘味が控えめだが、それでも一般的なケーキと比べるとかなり甘め。メイプルは味わいには最初少し来るぐらいなので中盤以降はモンブランと同じ風味が出てくる。
商品説明:今月のモンブランはシーズンモンブランとしてメープルのモンブラン。厳選されたマロンペーストにカナダ産メープルのペーストをブレンドしメープルシュガーを振りかけました。

評価
かなり濃くて甘いがB級グルメなどとは異なる。3種類とも味わいの基本構成は同じで世界観があり、和なテイストが印象的。すごい甘い物を好きな人向けだがアメリカンな甘味とは違う。ワインで例えるとフランスのボルドー1級から3級ぐらいの格付けシャトーのリリース間もないワインを若い状態で飲んだような印象と重なる。ワインの場合は水源が根底にあり要素は豊富だが凝縮されていて苦味などがガツンとした強さを持って前面に出ているような感じで、このモンブランは甘味がとても強く前面に出ている。一度には沢山食べられないケーキで、パリのカフェで1つを1時間ぐらいかけてコーヒーを沢山飲みながらチビチビと食べるのが良さそう。
ももさんからコメントをいただき早速食べてみた。お薦めいただいておいて申し訳ありませんが、好みの順番は ナッシュカッツェ=Yuji Ajiki > コフレ >> キルフェボン > アンジェリーナ >> 一般的なケーキ店 となります。繊細で流麗、味覚のバランスを好むのでこの順位ですが、濃くて甘味が強く重厚で流麗な風格を持つケーキを好む方には上記では1番になると思います。普通これぐらい甘いと品がなくなるが、甘味でこれだけ圧倒されるのに口の中はさっぱりしているところに上品さがあり個性的で、他のケーキとは一線を画す。

サロン・ド・テ・アンジェリーナ ウイング高輪
東京都港区高輪3-26-26 ウイング高輪EAST B1F 03-3443-8331